校長室より

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 東温高等学校のホームページにアクセスいただき、ありがとうございます。また、「校長室より」を訪れていただき、心より感謝いたします。
校長の灘野達人(なだのたつひと)です。生徒の皆さん、保護者の皆様、同窓生の皆様、そして地域の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
 東温高校は、東に連峰石鎚を仰ぎ、南には緑に映える皿ヶ峰を眺める風光明媚な東温の地に、昭和23年12月1日、県立東温高等学校定時制課程農業科として、広大なクヌギ林を切り拓いて設立されました。校庭に残るクヌギ林の中にある記念碑「耕」には。「本校草創期、耕地を自ら拓き、樹木のごとく汗して、その耕の精神隆々と今に息づく」とあります。
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 現在、本校は創立76年目を迎え、普通科15クラス、商業科6クラスを有し、特色ある教育を実践しています。
 本校の重点努力目標は、今まで通り「生きる力をはぐくみ、共に学び高めあう教育の推進~社会に貢献できる人間性豊かな生徒の育成を目指して~」としました。そして、今年度からキャッチフレーズを「Go on Toon 𝄞 ~世界を広げる 好きを見つける」としました。東温高校はこれからも地域とともに進み続けます。また、マニュフェストのサブタイトルを「考える力と想像する力、やり抜く力の育成」としました。生徒達には、様々な学習を通じて考える力と想像する力を身につけ、最後までチャレンジし続けてほしいと思います。
 保護者の皆様、同窓生の皆様、そして地域の皆様、本校の教育活動に対するご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
                                          愛媛県立東温高等学校長 灘野 達人

校長日記

令和7年度 第2学期終業式 式辞

2025年12月19日 13時21分
校長室より

令和7年度 第2学期終業式 式辞

今日で2学期が終わり、あと12日で2025年も終わりを迎えます。まず、今年1年は皆さんにとってどのような1年だったでしょうか?私自身は、来年度からスタートする「総合学科」に向けての準備に追われましたが、その分充実し、「やりがい」のあった1年になったと思います。
 では夏休みと2学期の東温高を振り返ってみましょう!まず、体育祭では皆さんのすさまじいエネルギーを感じることができ、文化祭では素晴らしいステージ発表と工夫を凝らしたバザーなど、楽しむ皆さんの姿を見ることができました。本当にありがとうございました。部活動・文化活動での活躍も多くみられました。夏休みには、男子ソフトボール部がインターハイ準優勝という快挙を成し遂げました。また、選抜予選でも勝利し、来年3月に高知市で行われる全国選抜大会にも出場します。次こそは「日本一」を目指してほしいと思います。そして、もう一つのビッグニュースが弓道部女子の県選抜大会団体初優勝です。しかも、個人でも2位に入り、団体と個人で12月に静岡県藤枝市で開催される全国選抜大会に出場します。見事な集中力と精神力を発揮してほしいと思います。運動部以外でも、国際理解研究部が愛媛県高等学校国際教育生徒研究発表研究発表の部 で最優秀賞を獲得し、四国大会に出場します。全国大会の切符をつかんでほしいと思います。愛媛県商業教育意見体験発表大会において3年生の玉井結華さんが県で1位になり、四国でも2位になりました。加えて、吹奏楽部の地域での演奏、地域でのボランティア活動など、この地域に必要な学校になっていることをうれしく思います。2学期も東温高は最高でした。
 始業式で話したことを覚えているでしょうか?「『想像力は優しさであり、優しさは想像力だ。』世の中もいろいろな立場の人がいます。『こういうことを言えば相手はどう思うか。こういうことをすれば周りの人はどう思うか。』行動する前に、そこに優しさはあるのか想像してみてください。『東温高に来てよかった。』とみんなが思えるような『幸福度の高い学校』を目指していきましょう。」という話をしました。どうだったですか?自分の快楽のためだけに、弱い自分を支えるためだけに人を傷つける言動はなかったですか?
 そして、もっと心配なことがあります。今年度の反省文指導の中に授業中のスマホの使用が散見されたことです。皆さんにとっても、先生たちのとっても一番大事なのは授業だと思っています。その授業が成り立たなくなると学校が崩壊していくことは想像できますよね?東温高生の中で一生懸命頑張れる人と頑張れない人の間に大きな差が生まれてきていることが心配です。そこで、八幡浜高校の陸上長距離の指導で有名な倉田先生の「そんな人生でいいのか~運命は変えられないが、人生は努力によって変えられる」という詩の一部分を紹介します。私の思いも少し入れています。

 素晴らしい能力、個性を持っている。やる気はある。負けん気もある。
 しかし、その間にある根気がない。
 「やる気(目標)+根気(努力)+負けん気(力の発揮)」の3つがあって物事が成り立っていることが分かっていない。
   そんな人生でいいのか

 他人より努力しないでできることがカッコいいと思い、他人より努力してまでやりたくないと思う。
 どうしたら向上するのかを考えず、楽をするため、努力をやめるための理由を探す。
 努力をしないので、以前あった能力まで無くなってしまっている。努力しなければ現状維持ではなく、後退であることに気づかない。
 「能力の差は小さいが、努力の差は大きい。」
 今が、その日が楽しければ明日はどうでもよい。そんな中で「どんな人生がいいのか?」と聞くと「非凡な(普通の)人生」がよいと答える。非凡(普通)なことは、平凡なことの積み重ねであり、「その人にしかできない努力」が「非凡さ」であるということが分かっていない。
   そんな人生でいいのか

 自分で努力して幸福をつかまず、他人の不幸を見てしか幸福を感じることができない。
 人の悪口を言うことで快楽を得て、弱い自分を支えようとする。
 悪いことを見ても、いじめられている者を見ても、自己防衛本能で、自分がいじめられたらいけないので注意もせず、無関心でいる。共通の敵を作ることによって、団結したような錯覚に陥っている。周りの人々が幸せになることが、自分の幸せにつながるということが分かっていない。
   そんな人生でいいのか

 楽して負けるより、苦しんででも充実した人生を過ごしたいと考えるのが普通である。
 しかし、(らく)して(たの)しい人生を過ごしたり、(らく)して勝ちたいと思ったりする者が多い。
 そんなことができるはずがない。楽をして他人より得をしたと思っているが、大きな損をしている。今日の楽が明日の大きな損になっているということが分かっていない。無理をしないものは無駄をしている。
 「思い出」も「できる思い出」と努力して「作る思い出」があることを知らない。「作る思い出」を大切にしてほしい。勝利・栄光・感動・思い出の陰に努力があることを知らない。
 努力しない自分が不安になり、努力しない仲間で集まってなぐさめあう。周りを見てその時だけ安心する。
 努力している者を妬(ねた)み、努力の邪魔をしたりすることさえある。
 楽しさの裏に苦しさが、苦しさの裏に楽しさがあるということが分かっていない。
 「2倍の努力でライバルに1%勝る」ことが勝利だということを知らない。
 「努力には夢がある」。楽してカッコいいのが幸せか?
   そんな人生でいいのか 

皆さんには可能性が無限にあるのです。その可能性を自分からつぶさないでください。「俺には無理」「私には無理」という自分の中の「常識」をぶっ壊してください。「努力には夢があります」。
 最後に、年末年始は家族や親戚とゆっくりと過ごし、リフレッシュしてください。1月8日の始業式に皆さんと会うことを楽しみにしています。
 以上、2学期終業式の式辞とします。